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2019年下半期に読んだ中からおすすめ本7選

2019年も終わりに近づいてきたので、下半期の良かった本まとめ。

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下半期も色々と読みましたが、そのうち特に良かった7冊の紹介

まずはお仕事関係の本から

 

レガシーコードからの脱却 

拡張と保守のしやすいコードを書くためには。

 

オライリーによる薄め(300ページ)の本で、コードをそこそこ書く人に向けての心構え。

いちおう『CODE COMPLETE』とか『リーダブルコード』とかも過去読んでいるんですが、この2冊と比べて納得感というか腑に落ちる感が高かった気がする。

そして、2冊と比べてもう少し抽象度の高い考え方が述べられている。

『CODE COMPLETE』では変数名とかコメントの書き方とか中心だったが、『レガシーコードからの脱却』では、スコープを小さくする、CLEANにする、テストを先に書く、など設計思想とかに近い。コードもほとんど出てこない。

 

ReactHooksつかうときはこれを読んでからにすると捗る。

実際にこの本を読んでから、今やってるプロジェクトのリファクタリングがはかどってしょうがない。

 

複雑さと共に暮らす 

D.A.ノーマンの本。『誰のためのデザイン?』が有名だがそれの続編的な本。

Web画面を作ってて、ReactとかES6とか以外のデザインとかの知識も必要になってきてるので読んだ。

 

 

現実は複雑なのだから、テクノロジーにおける複雑さは必要であり、ボタンの数を減らすとかえって使いづらくなる、という主題。

シンプルなデザインがこの頃の流行りだが、機能をそのままに見た目をシンプルにすると混乱を招く、ということをこの本を読み考えることができるようになった。

 

よく『シンプルなデザインにしよう』『もっとボタンを少なくしたほうがわかりやすいのでは』と関係者によく言われたりするのだが、それの反論をするための本。

複雑なものと混乱しているものは別だと考えないといけない。大事。

 

 

 

「ついやってしまう」体験のつくりかた 

 

ゲーム制作者視点でUXについて解説した本。

人はマリオの操作方法を説明なしにどうやって獲得するのか、から始まって、
ぶっ続けでやってしまうゲームの仕掛け、ドラクエにぱふぱふが出てくるのはなぜかなど、わかりやすく本自体も飽きさせないつくりになってる。

 

これ読んで、ポケモンのきんのたまおじさんが何故いるのかや殿堂入りした後にマサラタウンに戻るのかがわかったし、ASTRAL CHAINのストーリー構造もちょっと把握できるようになった。

 

ヤバい集中力 

ファスト&スローの集中力特化版。

いかにして集中力を効率的・効果的に使うかについて書かれている。

 

和書では珍しくエビデンスがしっかりしている。すばらしい。
ほんとこれくらいエビデンスがしっかりした和書がぽんぽん出てくる世の中になってほしい。参考文献の多さ=本の戦闘力って考え広まってくれないかな・・・

 

読んでからタスク管理法と儀式とタスク順でドーパミンを出す方法を使ってみてるが、実際仕事が早くなってるしゲーム感覚になって楽しい。 

 

雑草が教えてくれた日本文化史 

さてココから仕事以外の本。

稲垣 栄洋という方の本に下半期ハマって、何冊か読んでみてた。

 

この本は「雑草魂」という言葉をもとに、日本人はなぜ「雑草魂」という言葉にポジティブな感情を覚えるのか、日本の動植物の環境が日本人にどう影響を与えてきたか、を述べる いわゆる日本人論。

 

欧米の自然と日本の自然を比べ、日本の自然観を見ていくことで、あいまいさを大切にし、アニミズムが残り、糯と粳を分類する。そういった日本人が出来てきた背景を、雑草がおいしげるほどの自然が日本にあったからだという観点から見ていく。

 

過去にわりとそこそこの数の日本人論に関する本を読んできたが、いま一番賛同できているのがこの本。

 

世界史を大きく動かした植物 

こちらも上と同著者。

 

14の植物が人と文化にどう影響を与えたかが書かれている。

 

例えば穀物が炭水化物を持つ理由。豆類がたんぱく質を持つ理由。
なぜ日本食は、ごはんとみそ汁、きな粉餅、いなりずし、と米と大豆の組み合わせが多いのか。

ジャガイモ飢饉と月面着陸の関係、などなど興味深い話がたくさんあり楽しめる。

 

転生なろう作家さんにはぜひ読んでほしいところ。

あと、著者さんがゲーム散歩でモンハンの植物について解説する動画も面白かった。

 

 

美味しい進化 

人間が食べるものの歴史。

 

ヒト族はいつからなぜ料理を始めたか、第5の味覚「うま味」発見経緯と存在する理由、ハーブやスパイスが毒として作ったものがヒトには美味しく感じられるのは、といったヒトと食物の関係を生態学と進化の観点から見ていく本。

直接料理を美味しくする知識などは書かれていないが、食料に関する知識・歴史を知ることができておすすめの一冊。

 

 

というわけで特に良かった7冊でした。

今年、最後まで読んだ本は104冊。
来年もおもしろい本に出会えるといいですね。

 

 

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