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2025年に読んで良かった7冊の本

年末恒例の2025年に読んだ中で良かった本をまとめておこうという記事。

今年も、年内に読んだ本の中から特に良かった本を7冊紹介します。

サムネ

動物には何が見え、聞こえ、感じられるのか

thumb動物には何が見え,聞こえ、感じられるのか 人間には感知できない驚異の環世界エド・ヨン(著),久保尚子(著) .https://www.amazon.co.jp/dp/B0F48BTWDN

動物が持つセンサーと環世界について。人間が持たない知覚と、人間とは違う世界の見方があるということを知れた。

環境全体のうち動物が知覚して体験できる部分のみを指して環世界と呼ぶ。人間と他の動物は異なる環世界を生きており、人間にとっての暗闇や静寂が他の動物にとってはそうでない。人間は人間の感覚をベースに他の動物の能力を測ろうとしてしまうが、他の動物にはそれぞれの生活に即した世界の読み取り方を発達させており、そこから違う世界の見方を知れる。そういうことを感じれた本だった。

サイバネティックス運動

thumbサイバネティックス運動 〈情報的世界観〉成立の理路大黒岳彦(著) .https://www.amazon.co.jp/dp/B0G3W3X3FL

サイバネティックス運動の思想史。情報社会の根底となった情報的世界観の成立までの歴史。

情報とは何か、意味とは何か、機械と生命の違いとは何かといった過去の議論を辿りつつ、サイバネティックスの思想とそれが情報社会の屋台骨を形作ったのかを追っている。

人間も機械もネットワーク内の仲間としてネットワークのノードとして取り込まれてきているという現状の情報社会の構造を認識するのによい本だった。

人間のみノードとして存在しながら改変もできる地位と責任を持ち、技術vs人間の図式から共棲関係の段階へ進むことになるだろうというのは今後も意識していくことになりそう。

呪文の言語学

thumb呪文の言語学: ルーマニアの魔女に耳をすませて角悠介(著) .https://www.amazon.co.jp/dp/4867931047

ルーマニアの魔女について。現在でも生活に魔術や呪文が根付いているルーマニアのトランシルバニア地方で、どのように魔術が使われているのか。

日本でいうおばあちゃんの知恵袋のように魔術が使われている文化が現代もあることに驚きがあり、呪文というテキストの構造も解説されていて興味深かった。

巻末のインタビューにあった、脳で考えるようになってしまっているが、おまじないは胸の位置(心)を使わないと効かない。みんな胸の位置で日々の生活を生きていたら全然違う世界になる。という部分も心に残った。

まったく新しいアカデミック・ライティングの教科書

thumbまったく新しいアカデミック・ライティングの教科書阿部幸大(著) .https://www.amazon.co.jp/dp/4334103804

人文学における論文はどういった文章であるか、そして論文を書くためにどのように文章を構成していけばいいか。

論文の核となる主張(アーギュメント)を提示し、その主張が正しいことを論証するための本文をどう構築していけば説得力が生まれるのかが書かれている。

ちゃんとした文章を書くときにとても参考になる。

亜宗教

thumb亜宗教 オカルト、スピリチュアル、疑似科学から陰謀論まで (インターナショナル新書)中村圭志(著) .https://www.amazon.co.jp/dp/4797681217

西洋と日本のオカルトをはじめとした信念の数々を科学の勃興から現代にいたるまで見ていく。

著者が亜宗教と名付けた、宗教と半ば似ているが宗教でないもの(カルトや反ワクチン主義、陰謀論など)が、どのような時代背景や精神の流れによって生まれてきたのかについて語られる。

個人的には、終末待望からうまれたキリスト教の影響を欧米人が多大に受けている。神の奇跡というのは途中のプロセスをすっ飛ばして説明してしまいたいという大衆一般の呪術的な願望があらわれた結果など、新技術に対する思想にも免疫がつく。

PARK STUDIES

thumbPARK STUDIES:公園の可能性石川初(著) .https://www.amazon.co.jp/dp/4306073734

公園に関する設計視点でのエッセイ。設計者視点で語られる公園に関するトピックが並べられている。

公園への眺望が確保されてカフェの庭として使われる公園。感染防止対策として立入禁止のテープが貼られるコロナ禍の遊具。禁止サインから禁止しないサインへの試み。わかりにくいデザインの遊具は利用方法を固定化せずより自由に使われる。などなど。

公園だけでなく公共スペースに対して、製作者の意図を考えるようになった。

並行宇宙は実在するか

thumb並行宇宙は実在するか――この世界について知りうる限界を探る松下安武(著),野村泰紀(監修) .https://www.amazon.co.jp/dp/4622097699

マルチバース宇宙論について。宇宙は無限か有限かといった話から超ひも理論が予言する宇宙、どうすれば並行宇宙の存在が立証できるのかといった話まで語られる。

宇宙の話はよくわからないものも多いので、こういった系統立てて解説する本は非常にありがたい。

後記

来年も良い本に出合えるといいですね。