いつもの。年末なのでちょっとはやめ。
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サイバネティックス運動
サイバネティックス運動 〈情報的世界観〉成立の理路大黒岳彦(著) .https://www.amazon.co.jp/dp/B0G3W3X3FL
サイバネティックス運動の思想史。英語圏で産声を上げたサイバネティックスが独・仏でどのような展開を遂げたか、そして情報社会の根底となった情報的世界観を成立するに至ったかが語られる。
情報とは何か、意味とは何か、機械と生命の違いとは何かといった過去の議論を辿りつつ、サイバネティックスの思想とそれが情報社会の屋台骨を形作ったのかを追っている。
文体も内容も難しく読み解きにくい本ではあるが、情報社会における人間と機械それぞれの立ち位置に関して気づきがあった。
例えば、サイバネティックスが扱う情報からは意味が欠落しており、またサイバネティックスシステムは目的をシステムを外部から調達しなければならないこと。人間も機械もネットワーク内の仲間としてネットワークのノードとして存在しつつ、人間のみノードとして存在しながら改変もできる地位と責任を持つこと。技術vs人間の図式から共棲関係の段階へ進むことになるだろうことなどなど。
シモンドンの技術学というものが気になってきたので関係書籍を探してみたい。
住みたい街の東京史
住みたい街の東京史青山誠(著) .https://www.amazon.co.jp/dp/B0FXL74NXT
東京での庶民の住宅事情の歴史。江戸時代から現在に至るまで、住みたい街がどう変遷していったか。
住むところが限られていた江戸時代の庶民の住居事情、サラリーマンの誕生による住居に求めるものの変化。戦時下での住宅不足、終戦後の疎開や除隊から引き揚げてきた人達の帰京によるさらな悪化。戦後のマイホーム信仰とバブル。東日本大震災とコロナ禍による変化と、住宅事情の変遷と関連する情勢を追っている。
住む場所を考えるための参考にはしにくいが、時代と流行によって価値観は変わっていくものなのだなと感じられる読み物として面白いという本だった。
暗い夜空のパラドックスから宇宙を見る
暗い夜空のパラドックスから宇宙を見る (岩波科学ライブラリー)谷口義明(著) .https://www.amazon.co.jp/dp/B0CQ4PFSGY
オルバースのパラドックスについての考察。
無限に広い宇宙に無限個の星が一様に分布していたら夜空は明るく輝いてしまうというパラドックスに対して、巷の本ではいろんな解説がなされているがちゃんと考察してみようといった本。
宇宙の年齢や大きさ、星の寿命や分布の偏り、宇宙膨張によるものと解決法として考えられるものをそれぞれ考察していく。
結論としては夜空を明るくするほどの星(=質量=エネルギー)がこの宇宙にないという計算で締められるのだが、議論の過程でみていく解説も興味深く読めた。
トコトンやさしい情報通信設備の本
トコトンやさしい 情報通信設備の本 (今日からモノ知りシリーズ)福田遵(著),斉藤孝史(その他) .https://www.amazon.co.jp/dp/B0G2QWNV8J
OSI参照モデルの物理層にあたる部分を幅広く紹介・解説している本。
アナログよりもノイズに強いデジタル、という話から光ファイバ回線の通信経路、自前でローカルの5Gネットワークをつくるといった話まで。
思ってた以上に知らないことだらけで勉強不足だったなと痛感した。 特に大量のケーブルを通すためのとう道は地震よりも火災の影響が大きいので消火装置の設置だけでなく、防火壁をで区切って防火パテで埋めているという話だったり、海底光ファイバーは深海になるほどシンプルになり、直径2cm程度で通信を行っているという話は驚いた。
錯視アートの楽しみ
錯視アートの楽しみ 見てしまえば、だまされる杉原厚吉(著) .https://www.amazon.co.jp/dp/4880655864
錯視アートの作品集。動いて見える図形や、不可能図形を3Dプリントなどで制作したもの、鏡に映すと違う形に見える立体物などなど。
最近の錯視アートってこういうの方向に広がってるんだな、とパラパラ読みながら思った。