FUN YOU BLOG

2024年4月に読んだ本

いつもの。

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都市に侵入する獣たち

thumb都市に侵入する獣たちピーター・アラゴナ(著),川道美枝子(翻訳),森田哲夫(翻訳),細井栄嗣(翻訳),正木美佳(翻訳)&1その他 .https://www.amazon.co.jp/dp/B0CW1JHQT3

都市に出没するクマや埠頭で日光浴するアザラシが話題になりはじめているが、都市で野生動物が繫栄するようになったのはなぜか。自然文化地理学者が、生物にとっての都市環境がどのようなものかを生態と絡めながら紹介していく。

気になった内容としては以下。

  • ウマ・ブタ・ウシのような家畜が都会で生活していたころの状況
  • 都市に適応するアメリカクロクマと、アメリカクロクマに対応できていない都市
  • 都市の食物網は捕食者が突出して多いが、狩猟からゴミあさりにシフトしているのでハトがのほほんと生きている
  • 野生生物リハビリテーションセンターは自然保護に貢献できているのだろうか

野生動物のなかには人間のために作られた都市であっても生きていける種もいるが、適応の際に遺伝子の多様性が格段に下がる、という指摘が一番印象に残った。

きっかけはコイの歯から 魚と米と人間のかかわり

thumbきっかけはコイの歯から 魚と米と人間のかかわり中島経夫(著) .https://www.amazon.co.jp/dp/488325805X

コイの歯を調査してきた研究者の自伝。琵琶湖に住むコイであるホンモロコの歯の研究から始まり、コイ科の歯の発生の違い、古琵琶湖から琵琶湖にいたるまでのコイ科魚類相の変化、フナ・コイの縄文文化、とコイを中心としながら分野が幅広い。

コイ科の歯の発生という専門的な記述は多いながらも、研究人生について振り返りながら語る文体で読み物としても面白く読めた。

コイの歯というコアに思えるテーマでここまで幅広い分野の研究ができるのかという驚きがあった。

静かに退職する若者たち 

thumb静かに退職する若者たち 部下との1on1の前に知っておいてほしいこと金間大介(著) .https://www.amazon.co.jp/dp/B0CSCG6FKK

「笑顔の1on1ミーティング」の翌日に若者が辞めるのはなぜか、を大学で講義している教授の視点で書く。

1on1に対するアンケートをもとに、1on1を行う際に求められるスキルと若者の本音を探っていく。

1on1はコーチングとは異なるし、1on1の目的が「仲良くなるため」と認識している人も多い。研修を平和にこなすことが目的となっている研修が行われているなどなど。

納得感はあり、せやなと思うことは多々あるものの、1on1を実施する意味の把握や新しい発見みたいなのは薄かった。

利休・織部・遠州 くらべる茶の湯

thumb利休・織部・遠州 くらべる茶の湯神津朝夫(著) .https://www.amazon.co.jp/dp/447304551X

3人の茶人を茶室の構造、茶会の流れ、茶碗などの項目ごとに比較して茶風の違いを見ていく。

茶道が伝統文化となる前の茶人たちが生み出した創意の推移を比べながら見るのは興味かった。

マンガでわかる!薬のしくみとはたらき事典

thumbマンガでわかる!薬のしくみとはたらき事典丸山敬(監修) .https://www.amazon.co.jp/dp/481636756X

薬が症状に効く仕組みを解説している本。前半に薬の基礎知識、後半は症状別に薬のメカニズムについて概略を説明している。

薬の形が効果に与える影響だとか、薬を飲むタイミングを指定している理由だとか、どのようにして症状に作用するのかとかが書かれている。

科学がつきとめた疑似科学

thumb科学がつきとめた疑似科学山本輝太郎(著),石川幹人(著) .https://www.amazon.co.jp/dp/4767832454

科学リテラシーの入門書。そもそも科学とは何かから始まり、疑似科学が科学的な研究となるために足りないもの、人を信じ込ませるロジックなどを解説している。