2022年7月に読んだ本

いつもの

 

 

大地の五億年

土がどのようにできてきたのかの変遷について。

5億年前には土がなかったという話から始まり、土がない場所でなにが生えてくるか、植物が土から何を得ているのか、雨や植物によって酸性に変わる土、マクロ視点での栄養の流れ、焼畑の利点、ハーバー・ボッシュ法による肥料の功罪などなど。

土に植物が生えることについて一つ上の視点で見ることができるようになる良書。

 

生き物はどのように土にかえるのか

ゾウや落ち葉、木材がどのように腐り、土にかえるのか。分解が進む流れとそれに関係する生物、分解までにかかる時間など。

分解の様子はイラストで描かれているものの、動物に関するものはちょっとグロ目。いわゆる分解者と呼ばれる生物にはどういうものがいるのか、それらの来る順番などが例示されている。個人的には腐敗液による遺体分解帯で植生が変化するのが興味深かった。

 

おしゃべりな脳の研究

内言・聴声・対話的思考など、頭の中で聞こえる声について。

内言をとらえるための検証法(記述的経験サンプリング:DES)、内言は外言の10倍速く展開する、黙読という発明、幻聴、小説の登場人物と作家の会話などなど。

頭の中で聞こえる声に関する研究やエピソードを並べた探求の書。答えは書かれてないがそれらを考えるうえでのヒントになる。

 

ロボット工学者が考える「嫌なロボット」の作り方

ヒューマンエージェントインタラクションというHCIの一分野において考慮すべき思想・哲学について。

ロボットやバーチャルエージェントは妖怪や天狗に立ち位置が近いとして、外部の他者という考え方を解説する。

 

BREATH 呼吸の科学

呼吸に関する実験を試しつつ、より効果的な呼吸ができなか古の教えをめぐるジャーナリストの書く本。

呼吸は花呼吸であるべき、現代人は過呼吸気味、酸素よりも二酸化炭素に着目して呼吸をする、など。科学と言われると疑問符のつく内容が多いが参考になる点も多々。

 

誰のための排除アート?

公共の空間が誰に対しても優しくないものになっているという論考。

ホームレスが使いづらいようオブジェを配置され続けており、さらにはより排除していることを認識しにくいように進化までしている。