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2022年8月に読んだ本

いつもの。

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猫に学ぶ―いかに良く生きるか

猫から生きる哲学を学ぶ本。良書。

幸福・道徳・愛・死について、いかに人間が迷走しているか、そして猫のそれがいかに充足しているかを哲学者が語る。

かわいいタイトルと表紙だが、しっかり哲学の本。

某漫画に出てくる「人間病」という概念を、モンスターでなく現実の猫から観測するとこんな感じなんだろうな、という感想を持った。

「人生は物語ではない」、「眠る喜びのために眠れ」は最高に好きなフレーズ。

快適なトイレ

公共トイレの快適さについての寄稿集。

歴史、インフラの進化と水洗、社会の変化、施設ごとの特色、ユニバーサルデザイン、メンテナンスと扱う範囲は幅広い。

戦略的経営資源としてのトイレという考えが特に面白いなとなった。

人にやさしいモノづくりの技術

人間生活工学について。

考え方から分析や立案、確認テストの方法まで。大学で教科書として使われていそうな雰囲気。DAノーマンの本読んだあとに読む本として勧めやすい。

武器化する世界

現代の非軍事的紛争について。原著が2021年のためロシアの侵攻についての記載はなし。

兵士があらゆる用途に使用可能な多機能ツールと化していること、経済戦としての制裁、犯罪と政治術の境界線、政治ツールとしての人道主義などなど。

広い範囲を薄く広く見ていく書、と位置付けられており、巻末には各章に関係する参考文献が並ぶ。

エッセイ脳

エッセイストの考えるエッセイの構成と書き方。
文章を読んでもらうには、書きたいことをどこに置くか、文字数の調整をどこで行うかなどなど。

天文学者の江戸時代

暦と占星を目的とした過去の天文学から西洋天文学へ移行するにあたって、江戸時代の天文学者がどのように学び、どのように実践していったか。

鎖国中の日本で苦労して入手したオランダ語の書物を自力で訳したり、伊能忠敬の地図製作を通して緯度経度の計測を行ったり、新しい暦の正しさを日食月食でお上に示したり、と当時の天文学者の関心や業績、そして当時ならではの苦労が語られている。

動物行動学者、モモンガに怒られる

過去研究・観察した野生動物から9種とのエピソードを通して野生動物たちとの共存の在り方について考える本。

河川の改修工事と生態系の保全の両立、無人島に1匹だけいる鹿が島の植生の均衡を保つなどなど興味深いエピソードが並ぶ。

What is Tanuki?

タヌキの生態と人類がタヌキに与える影響について。

夜行性で器用貧乏なスキルを持つ。身近なタヌキであるが感覚器に関する基礎研究ですら少ない様子。交通事故やアライグマ対策で錯誤捕獲されることも多いとのこと。

世界の気候と天気のしくみ

地理と地学を結び付けた形で世界各国の気候や現象について説明する本。

高校のときにさらっと学んだ記憶のある内容が図とイラスト多めでわかりやすく説明されている。