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2020年6月に読んだ本

 いつもの。

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名前のないデザイン

休刊したWorks That Work誌の中からピックアップして翻訳した本。

話題になってないのが不思議。今月読んで一番良かったのはコレ。

 

必要に迫られてできた、野性味あるデザインが20テーマほど取り上げられその背景や環境を取材している。

例として軍用カモフラージュや公共相乗り、偽造証明書、不法占拠住宅など。

同じ地球で取材した記事なのにあまりに異文化すぎてフィクションかなと思える。

 


見えない絶景

深海の巨大地形についてツアーガイドのように案内してくれる本。

生物の話はほとんどなく、深海の地形にフォーカスを当てて書かれている。

「しんかい6500」に51回乗船した人が実際に見てきたことを話しているので、冒険談としても楽しい。


コンテンツとしては、チリで巨大地震が起きやすい理由、海嶺・海溝とプレートの動きの解説、地球が生まれてからプレートができるまでの考察など。

 

デザインはストーリーテリング

体験する系のデザインをするときに使えるツール集。

デザイン版『考具』みたいな感じ。

 

ツールの紹介が主で応用例は少なめ。ミュージアムの展示でこれらのツールを活かした、と前置きで書いてたがどう使ったのかまで書いてほしかったなという気持ち。

 


世界薬用植物図鑑

 薬用として活用できる可能性がある植物の図鑑。

数多くの植物について原産や生育環境に加えて、利用部位と伝統的利用、そして科学的評価が書かれている。


だいたいの植物は「作用の可能性が示唆される」で留まっていて、究明の余地がある植物がこんなにあるのか・・・となった。

しかもこの図鑑に載ってる薬用植物も数ある薬用植物の一部とのことなので、人類なんだかんだ知らないことだらけなんだよな。

 

わたしが知らないスゴ本は、きっとあなたが読んでいる

同名の書評ブログの著者が書いた本。

ブログを書いている理由とか、おすすめの本とか。ブログを読んでいないので詳しくはわからないが総集編とかインタビューのまとめみたいな感じがする。

本そのものを探すのではなく好きな本が似ている人を探す、というのになるほどとなった。

 

 

河童 

芥川龍之介の河童。文学方面にうといので試してみようと手にとった。

「河童の世界を通して人間社会を風刺する」みたいな説明がされるらしいのだけども、何がどう風刺になってるかわからなくて解説サイトを読んだら、芥川の経歴を知ってないと理解が難しそうな感じだった。

 

芥川がモテすぎてストーカー被害にあっていたため女性を批判するような描写がある、とか解説無しではわからんです。

 

まじないの文化史

呪術に使われた道具の歴史や出土品の紹介本。

新潟の博物館での展示を元にした本らしく、出土品の写真をもとに専門家の解説が入っていて良い。

 

セーマン・ドーマンや急々如律令という文字列の経緯、現在の世の中で使われている呪術具など、かなり楽しめる内容だった。

 

 

過去記事