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2023年11月に読んだ本

いつもの。

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会話の科学 あなたはなぜ「え?」と言ってしまうのか

thumb 会話の科学 あなたはなぜ「え?」と言ってしまうのか (文春e-book) ニック・エンフィールド(著),夏目大(翻訳)https://www.amazon.co.jp/dp/B0BZD3C3XY

会話する際に発せられる「え?」「あー」「えーっと」という無意味そうにみえる言葉にどういった意味があるのかを、会話に関する研究を通じてみていく本。 これまで言語学で研究の対象とされてこなかった、対話における言葉にならない言葉がいかに重要であるかを詳説している。

気になったトピックとしては以下。

  • 話者交換のタイミングは声の高さや文法など幅広い情報から察している。
  • 日本人の応答速度は世界一速い。言語によって応答速度に差がある。
  • 「なに?」や「え?」といった母音からなる修復ワードによって会話の流れが修復されている。

脳は世界をどう見ているのか

thumb 脳は世界をどう見ているのか 知能の謎を解く「1000の脳」理論 ジェフホーキンス(著),大田直子(翻訳)https://www.amazon.co.jp/dp/B09XV35SNR

脳の働きに関する本。脳がどうやって予測するのかの理論的枠組みと現行の人工知能に対する批判、人類滅亡後の世界に遺産をどう残すかについてが書かれている。

新皮質がどこも同じように見えるのに異なる働きをしているように見えるのは、共通のアルゴリズムで動いているからだ、という理論。 15万の皮質コラムが入力の経時変化から予測モデルを学習し、座標系に対する位置に保存されるという説。 知識は脳内に分散され、それぞれの皮質コラムが判断・投票し、最多票に選ばれたものが知覚として持ち上がるという考え。そういった脳の働きについての考えが展開される。

身のまわりのあんなことこんなことを地質学的に考えてみた

thumb 身のまわりのあんなことこんなことを地質学的に考えてみた 渡邉克晃(著)https://www.amazon.co.jp/dp/B0BXNSRQVG

タイトル通りの本。興味深いコンテンツ、知らなかったこと多めで解説もわかりやすくおすすめ。

砂と落ち葉を混ぜても土にはならない。自然の山は巨大な岩で土を盛り上げただけの人工の山と異なる。

スズメは恐竜だが首長竜は恐竜でない。粘土でコーティングされた光沢紙。地球誕生が46億年前だとどうやって測ったのか。など興味深いコンテンツが並ぶ。

桝 太一が聞く 科学の伝え方

thumb 桝 太一が聞く 科学の伝え方 桝太一(著)https://www.amazon.co.jp/dp/4807920367

サイエンスコミュニケーションというテーマで行う対談集。

マスコミから研究室に映った立場から複数の研究者にインタビューし、サイエンスコミュニケーションを成立させていくにはどうしていけばいいかを模索していく。

アナウンサー経験があるからか、インタビューがうまい。科博のクラウドファンディングでもインタビューをしていたが、桝さんがインタビューをする回はおもろかった記憶がある。

ビジュアル地球を観測するしくみ

thumb ビジュアル 地球を観測するしくみ: 気象・海洋・地震・火山 古川武彦(著),加納裕二(著),浜田信生(著),藤井郁子(著)&1その他https://www.amazon.co.jp/dp/4254160801

地球を観測するためにどういった方法が取られているのかを説明する本。気象観測、海洋観測、地震や火山の観測について書かれている。

日頃の天気予報で表示されているデータがどのように取得されているのかについて、装置の概略やセンサの仕組みとともに解説されていて、とても興味深い。

今と未来がわかる身近な機械

thumb 今と未来がわかる 身近な機械 しくみと進化 森下信(著)https://www.amazon.co.jp/dp/B0CL4K2WYH

身の回りにある機械の構造を解説する本。冷蔵庫や掃除機みたいなものから、電子レンジ、電気シェーバー、イヤホンやカメラといったものまで。

最近の家電は分解しても仕組みがわからないので、そのあたりを解説しようというコンセプト。

この本を読んで、回らない電子レンジで下の方が温まりやすい理由や往復式の電気シェーバーがどうやって往復しているのかを知って目鱗した。

バーチャルモデルで変貌したモノづくりが世界を席巻する

thumb バーチャル・エンジニアリングPart5 バーチャルモデルで変貌したモノづくりが世界を席巻する 内田孝尚(著),鈴木渉(著)https://www.amazon.co.jp/dp/4526082929

ものづくりのDXについて。

デジタルを中心としたモノづくりとは、コピーマスターのデジタル化である、と近代のモノづくりの変遷を見ていく。

金型が2Dから3Dに置き換わっていっていること。日本の職人的なモノづくり環境では2Dの図面がベースであること。経営者がIT部門にビジョンを含めた丸投げがIT人材不足という問題として浮き上がっていることなど、日本のモノづくりにおけるデジタル化の遅れに対する問題提起が挙げられた書。

日本史を支えてきた和紙の話

thumb 日本史を支えてきた和紙の話 朽見行雄(著)https://www.amazon.co.jp/dp/B0CL65FQYJ

黒子として日本を支えてきた和紙にフォーカスを当てる本。

古墳時代の日本に最新の紙漉き技術が伝えられたが、技法の先祖返りを起こしつつ技術力を高めた結果の和紙。仏教を国の中心に置くため紙の大量生産を進めた聖武天皇。公務に使う男性用の紙と源氏物語のような和歌や女流文学で使う紙の違い。屛風に使う紙、浮世絵に向いた紙などなどのトピックが並ぶ。