FUN YOU BLOG

2023年07月に読んだ本

いつもの。

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幻覚剤は役に立つのか 

thumb幻覚剤は役に立つのか 亜紀書房翻訳ノンフィクション・シリーズマイケル・ポーラン(著),宮﨑真紀(翻訳) .https://www.amazon.co.jp/dp/B08BNVCH86

幻覚剤、とくにLSDとマジックマッシュルーム由来のサイロビシンについての歴史と研究の最前線、そして幻覚剤の体験レポート。

1960年代にカウンターカルチャーとしてLSDが乱用され危険薬物として規制された。 しかし近年過去の幻覚剤研究を掘り起こし、幻覚剤が脳にどう作用するのか、治療に応用できないかの模索が始まった、らしい。

この本で知れたこととしては、LSDに依存性はない。場を整えることが大切。服用後MRIでスキャンするとデフォルトモード・ネットワークが非活性化される。

幻覚剤の体験談について、筆者は熱込めて書いてるっぽいが、LSDによる神秘体験って案外この程度のものなのかーとなってしまい興味がさらに薄れてしまった。

最新図解 船の科学

thumb最新図解 船の科学 基本原理からSDGs時代の技術まで (ブルーバックス)池田良穂(著) .https://www.amazon.co.jp/dp/B0C7QBZ3DW

ブルーバックスの船の本。

安定した沈没しづらい低燃費で動く船を作るための、船に関係する物理法則とそれを制御する機構の紹介をしている。

興味を持った部分としては、暑いとこの海と寒いとこの海で船の沈み方が違う。船底の翼で海面から離れ、波の揺れから影響を受けない船。低速ディーゼル線のエネルギー効率は60%超え。プロペラは後方に配置し、すぐ後ろへ梶を取り付けると効率が良い。あたり。

人間ドックの作法

thumb人間ドックの作法 心構え、受けるべき検査、検査結果の見方など、丸ごと徹底解説森勇磨(著) .https://www.amazon.co.jp/dp/B0C4KYMPS1

人間ドックの検査項目とどのように見ればいいのか。

会社で健康診断を受けさせられるが、そもそも各項目で何を確認しようとしているのか、そもそも検査結果から有用な情報が得られる検査なのか、が解説されている。

必須で押さえておくべきは、血圧・HbA1c・コレステロール・中性脂肪・尿酸値。
話題に上がりがちな腫瘍マーカーや脳ドック、遺伝子検査は非推奨。

神道とは何か

thumb神道とは何か 自然の霊性を感じて生きる鎌田東二(著) .https://www.amazon.co.jp/dp/B00799SURA

古代から近世までの神道の流れを概観する本。

政治が祭りごとであった奈良時代から始まり、仏教とのまじりあい、人神信仰、吉田神道あたりまで。

最終的に神仏分離・廃仏毀釈によって切り裂かれることになった神道が、その前がどのような信仰であったのかが述べられている。

平城京のごみ図鑑

thumb新装版 平城京のごみ図鑑: 最新研究でみえてくる奈良時代の暮らし (本で楽しむ博物館)奈良文化財研究所(監修) .https://www.amazon.co.jp/dp/4309228895

平城京跡から出土する当時の人にごみとして捨てられたものを写真付きで紹介する本。

木簡や土器、冠から食べたものの種まで、発掘された様々なものが紹介されている。

正史に記載されなかったような当時の人たちの生活の様子が発掘調査から見えてくるのが面白い。

心理学者の茶道発見

thumb心理学者の茶道発見 (淡交新書)岡本浩一(著) .https://www.amazon.co.jp/dp/4473042251

茶道の心理学的考察に関する連載をまとめた本。

道具や所作、流れが客人や亭主にもたらす心理状態の変化を、心理学の知識と用語で解説している。

4畳半という広さに関する考察と戦国時代の影響が残った所作に関してを特に興味深く読んだ。

日本史の謎は科学で解ける

thumb日本史の謎は科学で解ける三澤信也(著) .https://www.amazon.co.jp/dp/B0C6FDG4QS

歴史の転換期の事象に関わった理科の要素。教科書のコラムとかで書かれていそうだなというコンテンツが並ぶ。

てつはうの中身と扱いづらさ、火薬の威力と化学式、転覆しにくい丸太舟の加工方法、紫に染めるための方法とその手間暇など。