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2020年11月に読んだ本

いつもの。

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日本語をどう書くか

1981年に初版、今年文庫本が出ている。

日本語で書かれた文章に対する印象がガッツリと変わる本。おすすめ

 

話し言葉と書き言葉は別の言語であり、書き言葉は外国語を翻訳するために人工的に作られたという内容。

漢文のレ点のように外国語を日本語として理解するための手段として現代の書き言葉がつくられている。そのため、句読点はここ100年くらいの日本語文にしか出てこないし、文末表現の乏しい外国語を元に書き言葉が変わったので、ですますである、程度しか文を締める表現がない。

句読点を使う難しさや文末表現の少なさについて納得のいく答えが見つけられた。

 

カビの取扱説明書 

カビの研究者によるカビに関する研究や雑学など。

生物としてのカビをとらえたことがなかったので、過酷な環境に適応して生きるカビに対して好奇心をくすぐられた。

カビと細菌やウイルスの違いから始まり、白物家電のカビ被害と対策、スマホカバーや望遠鏡レンズ、トランペットに生えるカビなどなど。

 

 

カビはすごい! ヒトの味方か天敵か!?

『カビの取扱説明書』が良かったので前著にあたる本も読んでみようと手に取ったらこちらも良書だった。

上の本よりも身近なカビについての情報が多め。

食品に生えたカビ、家に生えるカビ、それらカビとの付き合い方についてなど。

 


ユニバーサルデザインの基礎と実践

視覚障害者や高齢者といった見ることが不自由な人がどのように空間認知をしているか、視覚・聴覚・触覚から考えつつ実際のデザインにどう落とし込んでいくか。

とっつきやすくわかりやすい良書。

基礎と実践、とタイトルにある通り基礎知識と実践方法が共に載っていて参考になる

 


山と獣と肉と皮

中高生の国語教科書に収載してほしいと思える読後感。


東京から長崎に移り住んだ写真家が、両氏のおじさんと出会い狩猟に同行し、仕留めた獣を料理するまでのノンフィクション。

エッセイ調で書かれていて、非常に臨場感のある記述。

 

百戦錬磨の台所

台所を使いこなす人のために設計された機能的な台所と、使いこなしている人と設計者の対談。

写真多数。料理が好きな人が料理を楽しむための「使い慣れた台所」感が伝わってきて良い。

 

低周波音のはなし 

日本騒音制御工学会による低周波音の特性と低周波音の苦情に対する対策が書かれた本。

日本では1-100Hzの音波を低周波音、そのうち可聴域の20Hz以下を超低周波音と呼ぶ。

 

低い音ほど聞こえづらく、人体への影響も高周波音と比べて低い様子。

おじいちゃんの耳鳴りも「どこかから騒音が来ている!なんとかしてくれ」みたいな相談としてくるらしく、研究員の苦労も漏れ見える。


プロ司書の検索術

情報を探す方法について。本や情報を探すためのサイト紹介がメイン。

大学付属の図書館司書の方が書いてて、論文を書くための情報探しに役立ちそう。

 

 

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