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メラミンスポンジと重曹を材料工学を根拠を基に使い分ける【硬度】

メラミンスポンジについてググったら、「×××に使ってはいけません」「×××につかうとキズがつきます」みたいなのばかり。

じゃあなんだったら使っていいの、というわけで、メラミンスポンジを使っても傷がつかないものを調べてみました。

 

 

結論:鉄クギでひっかいてキズがつかないもの

 

木工用のクギでひっかいてもキズができないものになら安心して使える。

逆に言えば、クギでひっかくとキズが付きそうなものに対してメラミンスポンジを使うと、徐々に表面が曇ってきます。

 

鉄クギでひっかいても大丈夫なものとしては、

  • セラミック
  • ガラス
  • 陶器
  • ステンレス

水回りとか食器に対してなら使えそう。

 

 

使えないものは

  • 塗装したもの
  • プラスチック

たとえば、金で装飾した食器にメラミンスポンジを使うと装飾が剥げるっぽい

 

なんでダメなの

硬度の問題。

材料工学の世界で、材料の表面にどれくらいキズが付きやすいかを調べている人たちがいます。

たとえば、SUS430という種類のステンレスはブリネル硬さで187だな、A6063のアルミニウムは60だったぞとか。なお、数値が高いほど硬い。

鉛筆の6BよりもHBのほうが硬いぞ、というのと大体同じ。

 

で、ここで想像してほしいのが、先のとがった6B鉛筆で、HB鉛筆の芯にキズがつけられるか。

試してみると、6B鉛筆のほうがくずれてしまいまい、HB鉛筆にはキズがつきません。逆にすると、HB鉛筆で、6B鉛筆にはキズがつきます。

 

同じようなことが汚れ落としのときにも起こっていて、

  • HB鉛筆(ガラスのコップ)
  • 6B鉛筆(よごれ)
  • 2B鉛筆(メラミンスポンジ)

メラミンスポンジでよごれにキズをつけられるけど、ガラスのコップはキズつかないという現象が起こります。

 

問題はガラスのコップがプラスチックのコップに代わると、

 

  • 4B鉛筆(プラスチックのコップ)
  • 6B鉛筆(よごれ)
  • 2B鉛筆(メラミンスポンジ)

 

 メラミンスポンジでよごれとコップの両方にキズをつけることになってしまいます。

 

硬さ比較

それぞれの硬さは大まかにこんな感じ((今回はブリネル硬さ (HBS, HBW)とビッカース硬さ (HV)、モース硬度を参考にして、ざっくり目安をつけています。))

セラミック > ガラス陶器 > ステンレス鉄 ≒ メラミンスポンジ > 銅 ≒ アルミ > 銀   金 ≒ プラスチック > 重曹 > 岩塩 > 大体のよごれ

 

つまり、メラミンスポンジが鉄 ((と同じくらいの硬さなので、鉄クギでひっかいてキズがつかないものはメラミンスポンジでもキズがつかないというわけ。

 

鉄クギでひっかいてキズがつくものは重曹か塩を使おう。

重曹と塩は硬くないからキズをつけないよ。

 

余談:アルミホイルでこする

ステンレス製の鍋についた焦げ付きを、くしゃっとしたアルミホイルでこすり落とせるよ。

アルミホイルはステンレスよりも柔らかいので、キズをつける心配なし。

 

コーティングについて

テフロン加工とか ×××コーティングとかは基本的に塗装と同じで、摩耗で薄くなったり剥げたりするので、硬度の考え方はあてはめないほうがいいかも。

 

まとめ

これでメラミンスポンジが使えるときと使えないときがはっきりしたので、使えるときにガシガシ使っていけるな!

 

 

参考文献

硬度のほかにphについても考察した掃除の本

  

ステンレスの硬さ

www.susjis.info

 

モース硬度も参考にした

各種物質の硬度(モース硬度)