2020年8月に読んだ本

いつもの

 

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人間のトリセツ 

人間のトリセツ ──人工知能への手紙 (ちくま新書)
 

未来の人工知能に向けて書かれた人間の取り扱い説明書。良書。

20年以上前に書かれた『恋するコンピュータ』に対するアンサー本といった趣も感じる。


あらゆる知性で人工知能が人間を超えたとき、人間の存在意義として何が残るか。

古の時代のAIエンジニアというバックグラウンドでここまでエモく書かれたら巷のAI本じゃ勝てない。

 

カーム・テクノロジー

日常に溶け込む通知について。

必要なときに程よい通知をするのが大切で、不適切な通知を続けると電池を抜かれてしまう。

目標到達に必要な注意力の量を減らすにはどうすればいいのかについて基本原則やエクササイズが書かれている。

IoTのインタラクションに携わる分野の人に読んでほしい。あとカームテクノロジーをWebサイトに盛り込んだ事例とかあれば教えてほしい。

 


日本人の坐り方

日本人の坐り方 (集英社新書)

日本人の坐り方 (集英社新書)

 

絵巻や仏像などから日本人の座り方の変遷を見ていく本。

正座が一般化したのは明治の近代教育から。お茶の席では立て膝座りがメインで千利休は胡座を好み、袴の時代には正座でも女の子座りでも外から見えないなど、非常に興味深い話が満載。

 

この本読んでから立て膝座りしながらちゃぶ台でPC使ってたりするのだけども、楽そうに見えて案外腹筋がつらかったりするので、椅子で姿勢を正すときとは違う部分の体幹が鍛えられそうな雰囲気がある。


西洋の自死

西ヨーロッパの移民受け入れが失敗しているという警告の本。

特にドイツの移民政策とイスラム系の移民について詳しく書かれていて、例えばドイツに来た移民がドイツの文化に馴染もうとする気はなく、宗教的殺人を進んで行い、なんなら「ドイツ人はどこにでも行けるんだから、ドイツを移民に明け渡して出ていってほしい」とまで言っている。

さらに移民による犯罪が統計上も増えているが、ポリコレ棒を恐れて国は隠そうとし、被害者ですらただ耐えて黙殺しているとか。

救いがない。

 


国民の神話 

国民の神話 日本人の源流を訪ねて (産経NF文庫)

国民の神話 日本人の源流を訪ねて (産経NF文庫)

 

古事記の解説。

いくつか主だった部分を引用して現在の地名や平安時代の背景を解説していく本。

正直なところ逸話がさっぱりわからないので、「まずは元の話を通しで読まないとな」と読みながら思うなどした。

 

冷蔵庫で食品を腐らす日本人

冷蔵庫で食品を腐らす日本人 (朝日新書)

冷蔵庫で食品を腐らす日本人 (朝日新書)

 

時代ごとに巨大化する冷蔵庫から始まる食に関するエッセイ。

過去50年の日本人の食の変遷についてが著者の生い立ちとともに語られてる。

 

コロナ禍で自炊し始めた人はこの本に限らず魚柄さんの本を一冊読んでおくといい。自炊に対する心構えみたいなのがいい感じに削ぎ落とされるので。

 


リアルな肉食動物図鑑

リアルな肉食動物図鑑

リアルな肉食動物図鑑

  • 発売日: 2020/07/08
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
 

肉食動物の捕食シーンの写真集。ライオンやサメ、オコジョに蜘蛛まで。

カエルの口から覗くネズミの顔とか、トカゲを食いちぎるハリネズミの写真はヒェッってなった。

 


手作り超ミニ水族館ボトリウム

手作り超ミニ水族館 ボトリウム 新装版 (Boutique books)

手作り超ミニ水族館 ボトリウム 新装版 (Boutique books)

  • 作者:田畑 哲生
  • 発売日: 2020/07/06
  • メディア: 単行本
 

ボトルサイズのアクアリウム本。作例とか作り方とか。

このサイズのボトルに生体いれて大丈夫なのか、すごいなってなった

 

 他の月

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2020年7月に読んだ本

いつもの。

今月は動物の本が多め。

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まとまりがない動物たち 

 

動物の個性に関する研究について。


「動物に対して個性がある」ということ自体が人間の尺度で擬人化しているとして認められない時代の話から始まり、動物の個性がどのように認められてきたのかについて書かれている。

イルカや蜘蛛、オオカミやシジュウカラに個体ごとの性格を確認した研究や、遺伝と環境はどれだけ個性に影響するのかなど。

 

私の感覚からすると、各家で飼ってる猫に性格や個性があるのは当たり前のように思えるのだけども、研究対象としてみると個性があるのは不都合なのかなと思えたりもする。

そして、著者の飼い猫についての話が閑話として挟まれており、著者の猫に対するツンデレぶりもこの本の見どころの1つ。

 


与えるサルと食べるシカ: つながりの生態学

与えるサルと食べるシカ: つながりの生態学

与えるサルと食べるシカ: つながりの生態学

  • 作者:大和, 辻
  • 発売日: 2020/07/04
  • メディア: 単行本
 

金華山島に住むニホンザルを20年掛けて追いかけた人のフィールドワーク記。

サルの暮らしや食べ物、環境への影響などがどのように観察したかまで含めて書かれている。

 

動物のフィールドワークってこんななのか……。大変だ……。という感想を持った。

フィールドワークの研究室に入ったばかりの人が読むとすごく参考になりそう。

 


動物たちのゆたかな心

動物の知性を計る実験の紹介。


動物に計画的行動は可能か、道具を使うことはできるか。
さらにはウソをつくことはできるか、他者の失敗から学べるかといった比較認知科学と呼ばれる分野の実験を紹介している。

色覚や行動の違いから、ヒトの心とどう似ていてどう違うのかを確認していく。

 

十数年前の本なので内容的には少し古いのだろうけども、基礎研究的な実験が多めなので比較認知科学のサワリを知っておきたいならおすすめ。


人をひきつける心―対人魅力の社会心理学

セレクション社会心理学の本。

そもそも魅力とはなにか、美人とは、個人対個人の好感度になにが影響するのかといった研究を紹介している。


対人魅力のベースになってる論文が多数紹介されており、先行研究を読みたい人におすすめの本。大学の一般教養とかの授業で教科書になってそう。


あいまいな会話はなぜ成立するのか

会話に関する研究の紹介。


なぜ遠回しに言ったほうが丁寧に感じるのか、わざわざ解釈の必要な返事をするのか、どのような返答だと解釈の処理コストが低くなるのかなど。

まだまだ研究の進んでいない分野の実験をかいつまんで紹介してる。

 

喫茶チェーン観察帖

喫茶チェーン観察帖

喫茶チェーン観察帖

  • 作者:飯塚めり
  • 発売日: 2020/04/13
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
 

チェーン店に的を絞って喫茶店のレビューをイラストで紹介している本。


チェーンの喫茶店と一口に言っても、オープンした時代や系列などで店の雰囲気というかキャラクターが全然違うのだよなと改めて気づかせてくれる。

写真でなくイラストなので、各チェーン店のキャラクターがより個性的に感じ取れる。


お茶盌は楽

お茶盌は楽  楽茶盌を造る・楽しむ

お茶盌は楽 楽茶盌を造る・楽しむ

 

楽焼と呼ばれる茶盌について、歴史や見方、どう作られてるのかまでかなり詳細に書かれている。


茶盌を作る人には一級品の資料かと。

茶筅摺りや茶溜りという内側のくぼみがあることで、細かく混ぜられはねにくくなるとか。印は高台(茶盌底の円)の上か左で、自信作の場合は中心に打つとか。

茶道に縁のない私にとっても完全に見知らぬ世界で非常に興味深く読めた。


図解デザイン 直感と魅力で伝えるインフォグラフィックス

図解デザイン 直感と魅力で伝えるインフォグラフィックス

図解デザイン 直感と魅力で伝えるインフォグラフィックス

  • 発売日: 2020/07/08
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
 

インフォグラフィックス集。
類書と比べると年次報告書とかプレゼン用につくられた資料的なものが多め。


力あるグラフィッカーでないと作れないものかと思っていたが、資料とかに使うインフォグラフィックスなら絵心なくてもBlenderとか使えば真似できるのかも……? とか思えた。


Brand STORY Design

Brand STORY Design ブランドストーリーの創り方

Brand STORY Design ブランドストーリーの創り方

  • 作者:細谷正人
  • 発売日: 2014/06/18
  • メディア: 単行本
 

有名企業のブランドイメージについて、バックグラウンドとか関わった人達へのインタビューが紹介されている。


もともと日経デザインに連載していた企画の様子。
ブランド構築の具体例を見たいときにちょうどいい本。


万人のためのデザイン

万人のためのデザイン

万人のためのデザイン

 

人の大きさに合わせて作られた家や部位が欠損した人に合わせて作られた家具、その他人が使いやすいものとは何かについての研究や考察が書き込まれている。


本自体は展示会の図録といった趣。


人と空間が生きる音デザイン

人と空間が生きる音デザイン

人と空間が生きる音デザイン

  • 作者:小松 正史
  • 発売日: 2020/05/18
  • メディア: 単行本
 

場所ごとに合わせて環境音楽を作る試みの紹介。
実際のケーススタディを12件まじえ、音楽を環境の音に合わせて作る仕事を紹介している。


これを参考に……というのは音屋でない私には難しいが、紹介された場所に行ってどんなふうに聞こえるのか聞いてみたい。

 

少女禁区

少女禁区 (角川ホラー文庫)

少女禁区 (角川ホラー文庫)

  • 作者:伴名 練
  • 発売日: 2010/10/23
  • メディア: 文庫
 

ホラー小説のようなおとぎ話のような。

短編を2つ収録されていて、2つ目の短編で書名と同じタイトルの少女禁区が幻想的かつほろ苦さを併せ持った作品で非常に良かった。

 

他の月

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2020年6月に読んだ本

 いつもの。

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名前のないデザイン

名前のないデザイン 世界の日常と社会を動かす思いがけないデザインの話

名前のないデザイン 世界の日常と社会を動かす思いがけないデザインの話

  • 発売日: 2020/05/13
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
 

休刊したWorks That Work誌の中からピックアップして翻訳した本。

話題になってないのが不思議。今月読んで一番良かったのはコレ。

 

必要に迫られてできた、野性味あるデザインが20テーマほど取り上げられその背景や環境を取材している。

例として軍用カモフラージュや公共相乗り、偽造証明書、不法占拠住宅など。

同じ地球で取材した記事なのにあまりに異文化すぎてフィクションかなと思える。

 


見えない絶景

見えない絶景 深海底巨大地形 (ブルーバックス)

見えない絶景 深海底巨大地形 (ブルーバックス)

 

深海の巨大地形についてツアーガイドのように案内してくれる本。

生物の話はほとんどなく、深海の地形にフォーカスを当てて書かれている。

「しんかい6500」に51回乗船した人が実際に見てきたことを話しているので、冒険談としても楽しい。


コンテンツとしては、チリで巨大地震が起きやすい理由、海嶺・海溝とプレートの動きの解説、地球が生まれてからプレートができるまでの考察など。

 

デザインはストーリーテリング

体験する系のデザインをするときに使えるツール集。

デザイン版『考具』みたいな感じ。

 

ツールの紹介が主で応用例は少なめ。ミュージアムの展示でこれらのツールを活かした、と前置きで書いてたがどう使ったのかまで書いてほしかったなという気持ち。

 


世界薬用植物図鑑

 薬用として活用できる可能性がある植物の図鑑。

数多くの植物について原産や生育環境に加えて、利用部位と伝統的利用、そして科学的評価が書かれている。


だいたいの植物は「作用の可能性が示唆される」で留まっていて、究明の余地がある植物がこんなにあるのか・・・となった。

しかもこの図鑑に載ってる薬用植物も数ある薬用植物の一部とのことなので、人類なんだかんだ知らないことだらけなんだよな。

 

わたしが知らないスゴ本は、きっとあなたが読んでいる

わたしが知らないスゴ本は、 きっとあなたが読んでいる

わたしが知らないスゴ本は、 きっとあなたが読んでいる

  • 作者:Dain
  • 発売日: 2020/04/30
  • メディア: Kindle版
 

同名の書評ブログの著者が書いた本。

ブログを書いている理由とか、おすすめの本とか。ブログを読んでいないので詳しくはわからないが総集編とかインタビューのまとめみたいな感じがする。

本そのものを探すのではなく好きな本が似ている人を探す、というのになるほどとなった。

 

 

河童 

河童

河童

 

芥川龍之介の河童。文学方面にうといので試してみようと手にとった。

「河童の世界を通して人間社会を風刺する」みたいな説明がされるらしいのだけども、何がどう風刺になってるかわからなくて解説サイトを読んだら、芥川の経歴を知ってないと理解が難しそうな感じだった。

 

芥川がモテすぎてストーカー被害にあっていたため女性を批判するような描写がある、とか解説無しではわからんです。

 

まじないの文化史

呪術に使われた道具の歴史や出土品の紹介本。

新潟の博物館での展示を元にした本らしく、出土品の写真をもとに専門家の解説が入っていて良い。

 

セーマン・ドーマンや急々如律令という文字列の経緯、現在の世の中で使われている呪術具など、かなり楽しめる内容だった。

 

 

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